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「東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ 」リリー・フランキー
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
リリー・フランキー


リリー・フランキーさんの自伝的小説。オカンとの思い出。九州、小倉産まれの主人公。父は酒乱で、3歳の時に両親が別居。転々と住む場所をかえ、高校入学とともに親元を離れる。オカンに悪い、なんとかしなくてはと思いながらも自堕落な生活。癌を患って住む場所のなくなった母を東京に呼び寄せ、15年ぶりの母との生活。そして東京タワーの見える場所での母との別れ。

リリー・フランキーさん。全然名前を知りませんでした。本の後の経歴を見たら「文章家、小説家、コラムニスト、絵本作家、イラストレーター、アートディレクター、作詞・作曲家、構成・演出家、ラジオナビゲーター、フォトグラファー…など多彩な顔を持ち、ジャンルの壁を自由に従来しつつ活動」と書いてあります。すごい。きっとお母さんの教育方針がよかったんだろうなぁ。

泣くとは聞いていました。そしてやっぱり泣きました。昨日の夜中読み終わったんだけど、「オカン」のこと引きずっていて、朝からボーっとしてしまいました。リリーさんのオカン、凄いです。前日読んだ「卵の緒」の母親に似ています。子供への一途な愛。だけど上手に距離をとっていて、過保護ではない。東京に呼んでからも、「若い人はお腹がすいている」という信念で、来た人には食べきれないくらいの食事を出します。そして毎晩誰かが来ている家。お葬式に来たたくさんの人を見て「自分の知り合いでなく、オカンの知り合いなんだ」って思う主人公。

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| 本:ら行 | 12:19 | comments(12) | trackbacks(10) |
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