主人公の久美は独身。亡くなった叔母から、マンションとともに先祖伝来というぬか床を受け継いだ。 「気に入らない人に手入れされると呻く」と言われているぬか床。ある日、中に不思議な卵らしきものが出来た。
久美とぬか床。男を捨てた風野。時子叔母さんの苦悩。久美の先祖が書いた記録。そして「シマ」の物語。現在から過去、物語がいろんな所にとびながら、ひとつにまとまっていきます。スケールの大きな物語。だけど、私はちゃんと意味を理解できてるのか心配になります。まるであの島の沼地のある森に入っていってしまって、そこから抜け出せずにいる。そんな気分です。
先祖伝来のぬか床を譲り受けた久美。男の人に頼らず一人で生きている久美。先祖伝来のぬか床を譲り受け、毎日かき回しているうちに、卵が見つかり、やがて人間が現れます。その現象に驚きながらも、その事について調べようと思い立つ。そして叔母である時子が相談していた風野に出会う。風野は男性である事を捨てている。そんな二人がぬか床の出所の島に渡り、化学反応によってお互いを魅力的と思う。梨木さんらしい愛の書き方だなぁと思いました。
久美と風野が話す「優生理論」の話。読んでいて胸騒ぎがしました。前にその話を読んだ本ですごくドキっとしたんですよね。どこかで読んだ事があるって思いました。梨木さんの「ぐるりのこと」に出てきたのかな?
シマの物語が3つありましたが、脳みそをフル回転させて想像力を働かせましたが、ついていけなかった。昨日から何回その章でうたた寝したことか…
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⇒ 式神自然数 (10/21)
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