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「犬とハモニカ」江國香織
JUGEMテーマ:読書


絶賛された受賞作に、著者の最新最高の作品を合わせた花束のような短編集! 空港の国際線到着ロビーを舞台に、渦のように生まれるドラマを、軽やかにすくい取り、「人生の意味を感得させる」、「偶然のぬくもりがながく心に残る」などと絶賛された、川端賞受賞作。恋の始まりと終わり、その思いがけなさを鮮やかに描く「寝室」など、美しい文章で、なつかしく色濃い時間を切り取る魅惑の6篇。
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| 本:あ行(江国香織) | 19:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
「やわらかなレタス」江國香織
JUGEMテーマ:読書


ここにあるのは幸福な魂の食事。食べものをめぐる言葉と、小説、旅、そして日々のよしなしごと。

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| 本:あ行(江国香織) | 22:04 | comments(2) | trackbacks(1) |
「抱擁、あるいはライスには塩を」江國香織
JUGEMテーマ:読書


三世代、百年にわたる「風変わりな家族」の秘密とは―。東京・神谷町にある、大正期に建築された洋館に暮らす柳島家。ロシア人である祖母の存在、子供を学校にやらない教育方針、叔父や叔母まで同居する環境、さらには四人の子供たちのうち二人が父か母の違う子供という事情が、彼らを周囲から浮いた存在にしていた。

分厚い本だったんだけど、読み終わったとき「あぁ、これで柳島家との付き合いも終わりなのか」ってすごく残念な気持ちになりました。

東京・神谷町にある、大正期に建築された洋館に長である祖父・竹次郎、ロシア人の祖母・絹。彼らの長女・菊乃は聡明で奔放、夫・豊彦は温厚。菊乃と豊彦の間には父の違う長女・望、母の違う末っ子・卯月、そして光一、陸子の4人の子供がいる。そして風変わりな伯父・桐之輔と出戻りの美しい叔母・百合が暮らす柳島家。柳島家では「子供は大学入学まで自宅学習」という方針だったが、1981年、父の愛人(弟の母親)の提案で、陸子は兄、弟と一緒に小学校に入学。学校に馴染めず、三ヶ月もたたずに退学する。陸子は解放されたことに安堵しつつ、小さな敗北感をおぼえる。そもそも独特の価値観と美意識を持つ柳島家の面々は世間に飛び出しては、気高く敗北する歴史を繰り返してきた。そんな柳島家の物語。母、菊乃には23歳で家出し8年後に帰ってきた過去が、叔母の百合にも嫁ぎ先から実家に連れ戻された過去がある。時代、場所、語り手をかえて重層的に綴られる、一見、「幸福な家族」の物語。しかし、隠れていた過去が、語り手の視点を通して多様な形で垣間見え――。
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| 本:あ行(江国香織) | 22:19 | comments(12) | trackbacks(6) |
「真昼なのに昏い部屋」江国香織
JUGEMテーマ:読書


会社社長の夫・浩さんと、まるで軍艦のような広い家に暮らす美弥子さんは、家事もしっかりこなし、「自分がきちんとしていると思えることが好き」な主婦。大学の先生でアメリカ人のジョーンズさんは、純粋な美弥子さんに心ひかれ、二人は一緒に近所のフィールドワークに出かけるようになる。時を忘れる楽しいおしゃべり、名残惜しい別れ際に始まり、ふと気がつくとジョーンズさんのことばかり考えている美弥子さんがいた―。

久しぶりの江国さんの世界。思いっきり堪能しました。



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| 本:あ行(江国香織) | 20:49 | comments(6) | trackbacks(3) |
「雪だるまの雪子ちゃん」江国香織
江國 香織,山本 容子
偕成社
(2009-09)

JUGEMテーマ:読書


あいらしく、りりしい野生の雪だるまの女の子雪子ちゃんの毎日には生きることのよろこびがあふれています。著者が長年あたためてきた初めての長編童話にオールカラーの銅版画を添えた宝物のような1冊。

表紙の絵、雪の結晶だけかと思っていたら雪子ちゃんもいたんですね。かわいい。

吹雪の日、雪ひらと一緒に空から落ちてきた雪子ちゃん。最初に見つけたのは画家の百合子さんです。雪子ちゃんは隙間風が入る家を見つけて自分の家にします。そこは百合子さんの家の物置でした。お隣さんになった雪子ちゃんと百合子さんは近所のたるさんも一緒に夜を過ごしたり、散歩をしたり、家に住むネズミに餌をやったり、学校に行ったり。

お友だちの百合子さんは、もうずいぶん年をとっていて、しわしわですが、元気で陽気な女の人。彼女は画家で、雪子ちゃんの家のお隣さんである。たるさんは百合子さんのお友だちで、雪子ちゃんともお友だち。三人は、夜おそくまで、おしゃべりしながらトランプに興じる。家の天井うらや壁のすきまに住んでいたねずみたちは、雪子ちゃんがあとからやってきて家をとってしまったようで、すこし気がとがめ、おわびと友好のしるしにごちそうする。ちなみとりゅうは家が隣どうしで、同じ小学校の、おなじ組。雪子ちゃんは気がむいたときだけ、ちなみとりゅうのいる小学校にかよいはじめた。
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| 本:あ行(江国香織) | 21:02 | comments(2) | trackbacks(0) |
「左岸」江国香織
左岸
左岸
江國香織
JUGEMテーマ:読書


福岡で隣同士に住んでいた茉莉と九―。踊ることと兄が大好きな茉莉は17歳で駆け落ちし、同棲、結婚、出産を経験する。数々の男と別れても、いつもどこかに、影のような九がいて…。江國香織と辻仁成の奏でる二重奏ふたたび。

分厚いんだけど、あんまり動きがないというのか、淡々と語られる一人の女性の歴史になかなか読書が進まない。江国さんじゃなかったら読みきったかどうか不明。ただ、数日にわたって読んだので、主人公・茉莉の生活にどっぷりと浸ってしまい、私の脳内言葉は「なんちゃって九州弁」になってたし、自由気ままで奔放な人生を歩んでいる気持ちにさえなりました。

九州の言葉で書かれているからなのか、あまり江国さんらしくなかった。でも所々で江国さんらしい言葉遣いがあって(「ままならない」だとか)ニヤリとしました。

物語は主人公・茉莉の小学校入学前から始まります。2歳年上の兄・惣一郎と一緒に居れば幸せだった茉莉。お隣に住む同い年の九との3人の素晴らしい日々が、惣一郎の自殺という思いがけない出来事により突然消えます。そしてそれからの茉莉は母親のイギリス留学、早熟な恋や東京への駆け落ち、母の出奔、始との出会いから妊娠・結婚・出産とめまぐるしく変遷していきます。始との幸せな日々も始の死によって終わり、その頃絵のモデルにと誘われパリへ。その後は娘さきと一緒に東京で暮らし、一人の男性との恋の後、地元へ戻って自分の店をオープン。波乱万丈の人生です。

他人に打ち解けようとせず、わが道を行く。強いんだけど、男が現れるとそれまでの自分をすべて捨てしまう。そして男が去ると、また強い女性に戻るのです。そんなところがかわいらしいなって思いました。
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| 本:あ行(江国香織) | 23:22 | comments(6) | trackbacks(4) |
「がらくた」江國香織
がらくた
がらくた
江國 香織

物語は、プーケットの波打ち際から始まる。柊子(しゅうこ)は45歳、愛する夫を東京に残し、もうすぐ75歳になる母と旅をしている。ミミは15歳の高校生で父との二人旅。旅先で彼女たちは出会い、帰国後、ミミは柊子の母、桐子さんの家を訪れる。柊子とミミと桐子さん。年齢の離れた3人の女性の、不思議な関係がぎこちなく始まる。

江国さんの物語が好きです。なんとなく壊れちゃってる女の人たちに心惹かれるんです。「きらきらひかる」の笑子。「冷静と情熱のあいだ」のあおい。何かに取り付かれていたり、何かがかけてたり、いつも途方に暮れている…そんな印象の主人公達。

今回の柊子も私が惹かれる女の人でした。夫に出会うまで母親と旅行に行くその瞬間から夫を恋しいと思う。夫に恋人達がいることは世の中にごきぶりがいるのと同じくらいに避けられない。昔、夫から言われた悲しい話を思い出しながら幸福そうな顔をする。「幸福な話じゃなくても、幸福な想い出だわ。あなたとしたことは全部、私にとっては幸福な思い出なっちゃうのよ。」という柊子。誰かと恋に落ちて、誰かの所有物になるって嬉しくて、そして辛い事。そんな事を考えました。

柊子が夫と一緒にバーに行った時に、夫に頼んでもらうお酒「アマレット」私が大好きだったお酒です。子供がいない夫婦…なんだかすごく自由で、自由だからこそ縛りつけあっていて、羨ましいなって思っちゃいました。

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| 本:あ行(江国香織) | 22:27 | comments(8) | trackbacks(7) |
「いつか記憶からこぼれおちるとしても」江国香織

女子高の高校一年生。同じ教室で時を過ごす10人の少女の6つの短編。

読んでいくと繋がりがないように思える6つの話だけど、雨の日に「マジック持っていない」ってクラスの子に聞いて回る高野さんがどの話にも出てくるのでクラスメイトなんだってわかります。そしてラストの物語は男の人が語る高野さん。それを踏まえてもう一度読んでみると違った印象です。

なんだか高校時代が懐かしくなりました。放課後のファストフード、授業中の手紙、仲良しグループでの食事、テスト後の答え合わせ、そして席替え。一人の時ってあったのかなぁ。一人でいる子っていたのかなぁ。あの頃って本当に毎日楽しく過ごしていました。

そしてすっかり大人になってしまった私が今回読んで(実は再読。私の記憶からすっかりこぼれ落ちていました)子供目線で鋭い事言ってるって思った文章が二つ。「ママの考えることはときどきよくわからない。これはあたしが子供すぎるのではくて、ママが年を取りすぎているのだと思う。…もし何かをわかるのに子供過ぎるのなら、いつかわかるときがくる。でも、なにかをわかるのに年をとりすぎているのだったら、その人はもう、永遠にそれがわからないのだ。」(「テイスト オブ パラダイス」)と「何月何日に、とか、何時にどこで、とか決めないと、成人たちにとっては約束とみなされないらしいっていうこと。十六年間生きてきて、私もそのくらいは学習した」(「雨、きゅうり、緑茶」)


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| 本:あ行(江国香織) | 22:52 | comments(0) | trackbacks(1) |
「ふりむく」江国香織・松尾たいこ
ふりむく
ふりむく
江國 香織, 松尾 たいこ


イラストレーター松尾たいこさんの絵に江国香織さんが感じたままに文章をつける。そんな素敵なコラボレーション。

松尾たいこさんというイラストレーターの名前を知ったのがこの本でした。新聞で「江国さんの新刊が出る」と知りました。松尾たいこ絵・江国香織文とあるじゃないですか。早速図書館で予約。本が届くのを待ってる間に野中柊さんの「あなたのそばで」を読みました。そしたら装画がかわいい。どんな人?って思ったら松尾さんです。

もう、表紙からして素敵なのです。白いタイル。手で触ってみると、ツルツルのでこぼこ。本物のタイルみたいなんです。左側に絵、右側に文章。文字は絵の中の1色なのでしょうか、ぴたりとはまる色なんです。

帯になってる絵も素敵だし、26ページの夜の海も素敵。14ページの絵のランプ。うちにありました。残念ながら、子どもが小さい時に興味を持ちグラグラ揺らしてしまい壊れましたが…

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| 本:あ行(江国香織) | 23:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
「すきまのおともだちたち」江国香織
すきまのおともだちたち
すきまのおともだちたち
江國 香織


新聞記者の「私」。取材旅行の時に道に迷い、「ちいさなおんなのこ」に道を尋ねた。それが二人の出会い。会うのも別れるのも唐突で、いつでも会えるわけではない。

MOEの連載が本になりました。こみねゆらさんの絵がとても可愛い。前にMOEで自分のレースのスカートを惜しげもなくきってわけてあげる話だったと思うのですが「おさんぽ」というお話を読みました。そのときも江国さんの話にこみねさんの絵でした。江国さんの女の子のイメージにピッタリあった素敵な絵です。

生まれたときからひとりでなんでもてきぱきとこなす「ちいさなおんなのこ」。好き勝手な歌を歌い、「私」のことを風変わりな人だという。お屋敷から連れてきた古くて、興奮すると割れてしまうお皿と一緒に暮してる。

私もそんなすきまに滑り落ちて、いつまでもかわらないおともだちにあえたらいいのにって思いました。
| 本:あ行(江国香織) | 21:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
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